話の舞台が航空学校から東大阪に移り、演出家、脚本家さんも元に戻り、ドラマの内容、セリフの一言一言に重みが加わり、朝の15分もしっかり見るように戻ったし、NHK+で夜に見直したりしたくなるドラマに戻った。
きょうだけでも、「ええ仕事は、機械の手入れから始まんねん」「あのちっちゃい工場にかて、でっかい夢はあったんやから」「商品こん包の仕事は、最後のとりでや」文字だけで見ると、何でもない言葉に見えますが、脇を固める俳優さんたちの気持ちの籠った演技で、見ているものの心に響くセリフに変わるんですね。
社長が「機械を売るっちゅうことはやで、夢を売るっちゅうことやろ。いろんな新しいもん作る夢」と言った後の、笠巻さんの「売ったらええがな」の一言。なんか重みがあってジーンと来てしまいました。
「結局、ちっちゃい工場で俺と二人っきりで働いたやんか」「俺はな、あのころも悪なかったと思うで。機械は打ったかて、かまへん」「あのちっちゃい工場にかて、でっかい夢があったんやから」笠巻さんから出る言葉の一言一言は、きっと社長の胸に突き刺さったと思います。
そして、きょうの主役はパートのおばちゃんでしたね。
工場では、見学に来た舞ちゃんに対し、ちょっときつめに接し、いけずそうにも見えたパートのおばちゃん。
そして最後のあいさつに事務所に来たシーンで「お嬢ちゃん。これだけは覚えとき、商品梱包の仕事はは最後の砦や。私らが、不良品一個、ほこり一個でも見逃したら、そのままお客さんとこへ届いてしまう。ここのねじは、ええねじなんや。職人さんらが心込めて作っててな、そのねじを、たった一個の不良品のせいで台無しにはでけへん。そう思て、これまで気張って働いてきたんや」
「社長、頼むで。この工場潰さんといてな」きょうのラストシーンは圧巻だったと思います。
ドラマは、ヒロインや有名俳優さんだけでは成り立たないっていうのをつくづく感じましたし、最後のシーンで社長がパートさんを見送り、深々と頭を下げたまま、頭を上げられないシーンは朝から涙腺崩壊でした。
いいドラマに戻ってくれて、本当によかった。

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